農業に興味のある方は、「日高川就農ガイド」を見てね。

多才な夫婦が二拠点生活という形で始めた田舎暮らし

移住者さんプロフィールについて
お 名 前:西村さん
職   業:木工職人(旦那さん)、お菓子教室(奥さん)
移住前の所:京都
移 住 歴:2011年8月~
移住タイプ:Iターン(二拠点生活)
取 材 月:2019年5月

日高川町と京都で二拠点生活中。京都では、木工職人とお菓子の教室を個人事業主として共に活動されています。日高川町では、不定期ながらもカフェの運営を始め、様々な事にチャレンジし、田舎暮らしを絶賛満喫中!!

リンク:SAI terrace_Facebook

移住のキッカケについて

空き家の改修作業の合間に色々と話をしてくださる西村ご夫妻
協力隊トモキ
さっそくですが、移住を考えたキッカケについて教えてください。
西村さん
今までに個人事業主として、いろんな事にチャレンジしてきました。大半の事は経験してきたつもりですが、若い頃からの夢だった「田舎暮らし」だけは人生でやり残していると思い、10年程前から本格的に「田舎暮らし」について考えはじめたんです。そんな中で大阪で開催していた移住相談のイベントに参加しました。色々な市町村がブースを展開している中で、あまり人目を引いていないブースがあって…。
協力隊トモキ
そのブースって…。
西村さん
そう。それが日高川町のブースだったんです(笑)。そのイベントに参加するまでは、日高川町という町の名前すら聞いた事がありませんでした。でも、その時の担当さんが、「まぁ、話だけでもどうですか?」というので、とりあえず雑談がてら、話だけ聞いてみることにしたんです。話の中で、「一度、日高川町に遊びにきてください。」という話になって…。私もだんだん興味が沸いてきて、日高川町の空き家を色々と案内してもらう事になったです。だけど、あまりピンとくる物件が無くて…。
協力隊トモキ
空き家の利用にはいろいろと条件がありますし、修繕前提の物件がほとんどですからね。
西村さん
そう。結局、そのときは田舎暮らしの夢を見送ったんです。それから移住計画に関しては、空白期間が5、6年程続いたんですよ。そんなときに、「人生の楽園」という番組で日高川町が放映されていたんです。しかも、移住相談のイベントにきていた担当さんが映っていて、「あの時の担当さん…まだ熱心に続けてるんだ…」ってなんだか嬉しくなりましたね。(笑)そんな事もあって、番組を見てるうちに「やっぱり日高川町で田舎暮らししたい」という気持ちになって来たんです。それから、移住相談のイベントにも参加されていた不動産屋さん(株式会社スエタカ)に紹介してもらい今の物件を購入する事に決めたんです。

二拠点生活というライフスタイルについて

自作したミツバチの箱。入口の厚さや箱の置き場所を試行錯誤して、ついに入ってくれたと嬉しそう。
協力隊トモキ
西村さんご夫婦は、完全な移住ではなく京都と日高川町の二拠点生活なんですよね。
西村さん
そうです。私はお菓子の料理教室を、旦那は木工職人をしています。それぞれ、個人事業主として京都を拠点に活動してきたので、簡単に仕事を辞めるという訳にはいかないんですよね。今は、まだ仕事の関係もあって京都での生活の比重が多いですけど、少しずつ、50/50に近づけていきたいとは考えています。こちらで活動するのは楽しいですから。車での移動には、2時間30分ほど掛かるので、行き来は大変ではあります。だから来るときには、10日程度滞在するような形にしてますね。
協力隊トモキ
日高川町滞在中はどんな事をしているんですか?
西村さん
滞在中には、SAI terraceというカフェを営業しています。営業日は、申し訳ないけど不定期なんです。Facebookで営業日を掲載しているので、そちらを確認して頂くか電話で確認するようにお願いしています。営業日以外では、空き家を改修したり、畑の手入れをしたり、アユ釣りをしたり、田舎暮らしを満喫していますね!!子供たち家族や友人たちもこの場所を気に入ってくれて、みんなが集まる場所になっています。

日高川町の魅力について

自作されたピザ釜。暖まるまでには2時間以上かかるが、暖まった後は2分とかからずピザが焼きあがる。
協力隊トモキ
日高川町の魅力ってなんだと思いますか?
西村さん
1つは、「道路」かな?(笑)
協力隊トモキ
確かに、春先や秋先の山の景色がきれいになるシーズンは、毎日の通勤がドライブ感覚になりますね(笑)。信号も町内に数個しかないので、距離に対してそこまで時間がかからないように思います。
西村さん
そう。田舎町でこれだけキレイに道路が整備されてる町ってあんまりないよ。町内には大きなスーパーがないから大きな買い物をする場合は、御坊市・有田市まで出てまとめ買いをするっていう人がほとんどだと思うけど、道が快適だから全然苦にはならない。まぁ、日高川町も大きいからいろんな場所があるんだろうけど、少なくとも私たちが生活する地区では、「不便だなぁ」と思った事はほとんどないですね。
協力隊トモキ
なるほど。「道路」が来るとは思ってなかったです。ほかに何か魅力だと思うところはありますか?
西村さん
やっぱり「人」かな。日高川町というか和歌山県の人柄なのかもしれないけど、温暖な気候の土地では温かい人が多い。ラテン系のノリとでもいうのかな。私たちは、二拠点生活だから、厳密には定住とは違うんだけど、こっちに来たときは「おかえりー」「カフェいつ開店するの?」って感じで迎え入れてくれる。やっぱりヨソモノを快く受け入れてくれるだけで、凄く生活しやすいね。
協力隊トモキ
確かに、暖かい人は多いですね。
西村さん
あと、「食」もやっぱり魅力だよね。おかずにせよ、お菓子にせよ、和歌山県は食材の宝庫。 日高川町ならではの美味しい材料で手作り出来る事は、本当に幸せ。 メニューの鶏飯やピザ、ドリンクやデザートでも地の素材が活かせます。

先輩移住者として一言

自分たちで作ったキッチンスペース。基礎から全部自分で建てたというのだから驚きしかない。
協力隊トモキ
これから移住を考える人に何かメッセージがあればお願いします。
西村さん
移住って色々と考える事もあると思いますが、田舎でしたい事をある程度固めたら、思い切りも大事だと思います。完璧な条件の場所って多分ないので(笑)。獣害はあるけれど、土が温かいので、作物もよく育ちますよ。
協力隊トモキ
今日は、貴重なお時間をありがとうございました!
西村さん
営業日にお店まで足を運んでくれたら、色々とお話しもできます。石焼き窯で作るお手製ピザを用意してまっていますので、一度来てみてくださいね。

訪れるたびに何かが少し変わっているカフェ。
今回の取材時には、新たに砂利を引いた駐車場スペースも整備され、入りやすい店舗となった。
更に空き家を改修して、イートインスペースや物品販売スペースも作られる予定となっている。
提供されるピザがおいしいのはモチロンだが、変化の過程も楽しめるカフェとなっている。

SAI terraceの外観

店 種: 軽食
住 所: 〒644-1164 和歌山県日高川町佐井599-1
電 話: 090-9706-1558
メール: sinochinoir@icloud.com


インタビュアーについて
名   前:協力隊トモキ
職   業:地域おこし協力隊(2018年10月~)
移住前の所:奈良県
生 年 月:1985年10月