「移住ってどうやって進めていいのか分からない!」
そんな方もいらっしゃるかもしれませんが、そこまで難しく考える必要はありません。
田舎の特徴をある程度把握した上で、移住を考えていきましょう。
分類 | 特徴 | うれしい事 | 気をつかう事 |
---|---|---|---|
文化 | 助け合いの文化が強い | 信頼関係を築くことで、ご近所さんから野菜やジビエ肉をもらえることがある | 信頼関係を損なうと、住みにくくなってしまう |
文化 | 地域の維持活動がある | 活動を通して、少しずつ地域になじんでいける | 活動に参加していないと、信用を損なう。 出不足費が徴収されるケースもある。 |
環境 | 自然が豊か | 日々、自然に癒される | 虫嫌いな人にとってはストレス。 (畑などをする場合)獣の被害を受けやすい。 |
環境 | 若者が少ない | 若いというだけで歓迎されやすい | 若者同士の出会いが少ない。 学校などの統廃合が進んでいる。 |
環境 | 人が少ない | 人混みで感じるストレスがない | 地域の役割を何かと与えらやすい |
環境 | 地価が安い | マイホームの夢が実現しやすい | 不動産業者が少なく、住まい探しに難航しやすい。 |
商業 | お店が少ない | お金を使う場所が少ないので節約につながる | お酒等を呑むと、送迎の手配が必要になる |
商業 | 仕事が限られる | 農業や林業など、都会ではあまり無い仕事がある | ホワイトカラーの仕事は少なめ。 また、都会と比べると給料もやや低い。 |
インフラ | 大きな病院がない | 町のお医者さんが、幅広く対応してくれる | 大きな病院でしか見てもらえない持病や大ケガをしてしまった場合に大変 |
インフラ | 公共交通機関が充実していない | 車が運転出来ない人は生活が困難 | |
インフラ | 都会のようなライフラインが整備されていないこともある | 文明への感謝の心が芽生える | 汲取トイレや井戸水・谷水など、衛生面で意識しないといけないことがある |
目次
移住に向けてすべきこと
以降では、田舎暮らしを進めるにあたって、移住に向けてすべきことについてまとめています。ケースバイケースなので、必ずしも「こうしなさい!」というものではありませんが、一つの参考にしていただければと思います。
自分や家族の考えを整理しましょう
皆さん、より豊かに・より幸せに暮らしたいと考えているはずです。
そして、移住を考えている方は、環境を変えることによって「豊かさや幸せを得られるんじゃないか」あるいは「今感じている不安や不満が解消されるのではないか」と考えているのではないでしょうか。
都会の方が得やすい喜びもあれば田舎の方が得やすい喜びもありますし、都会で感じるストレスもあれば田舎で感じるストレスもあるでしょう。
そういった特徴をある程度把握した上で「田舎暮らしするのもいいかもね!」と家族みんなが思うことが、まず、第一のステップになるのではないでしょうか。
田舎暮らしをまとめた雑誌などでは、情報がきれいに整理されているので見やすいと思います。また、Youtubeなどで、良い点も悪い点もふくめて試行錯誤する姿を赤裸々に発信されている方も多数いらっしゃるので、そういったチャンネルを参考にしてみるのも良いのではないでしょうか。
移住した後に「私は田舎なんか行きたくなかった!」といった言い争いになるのは、とても悲しいことです。夫婦・家族で移住を考えているのであれば、普段から「田舎暮らし」について話をし、価値観を共有しておくことが大切です。
情報を収集しましょう
「和歌山県に移住したい!」という事だけ決まっている方の場合
このホームページを見てくださっている方は、日高川町を移住の候補地として考えている方が多いかと思いますが、まだ、「和歌山県のどの市町村にしようか、決め切れてないんですよね」という方は、県の相談窓口や移住イベント等に相談に行かれる事をオススメします。
県の相談窓口では、「複数の市町村を現地案内してくれるサービス(※スケジュール等は要相談)」を行っており、和歌山県を広く浅く把握するという目的で利用すると良いでしょう。
地図やホームページを調べれば、現地にいかずに多くの情報を得ることができますが、現地に行かないと感じられない雰囲気もあると思うので、観光地に訪れてみたり、地域で実施されるイベントへ参加してみたり、キャンプなどを通じて、市町村の雰囲気を把握してみてもいいのではないでしょうか。また、世間話が出来そうなカフェ等に訪れて、色々とお話を聞いてみるのも良いでしょう。
「日高川町を具体的な移住候補地に考えている」という方の場合
もし、「日高川町が良いかも!」と感じているのであれば、移住相談窓口に行き、支援制度の説明を聞いたり、空き家の内覧等を案内してもらいましょう。
役場窓口以外の人から暮らしのリアルな話を聞いてたいということであれば、宿泊と暮らし・仕事体験がセットとなったしごと暮らし体験を利用するのもいいと思います!
しごと暮らし体験以外であっても、「先輩移住者と話をしてみたい」というリクエストがあれば、先輩移住者の方とお話をする機会も出来る限りセッティングはさせていただきます。(※お仕事等で忙しくされている方も多いので、必ずしも対応いただけるわけではありません。)
また、年に2回程度ですが移住者交流会のようなイベントも実施しているので、そういった場に足を運んで、複数の先輩移住者からまとめて話を聞くことも良いのではないでしょうか。
他にも、まとまった休みがをつかって、短期滞在施設などを拠点に色々と行動してみるのも1つの手でしょう。
「遊びに行くこと」と「生活を営むこと」はやはり少し違います。現地へ行くときには、「ここで生活をするかもしれない」という目線を忘れないようにしましょう。
実現に向けて準備をしましょう
現地に行ったり、色々と話を聞いてみて「やっぱり移住してみたいな!」という気持ちに変わりがないようであれば、あとは、準備を進めるだけです。
妥協せざるを得ないこと、切り捨てざるを得ないことも出てくるかもしれませんが、理想の暮らしに出来る限り近づけられるように準備をしましょう。
住まいや仕事の探し方について、下記記事にてまとめさせていただいております。
仕事に関しては、都会と比べて選べるほどの求人がなく、給与水準も都会と比べると下がることがほとんどでしょう。
しかし、働き手不足の今、多くの企業が人を求めています。
安定した職を探すのであれば、ハローワーク御坊などを通じて、求人情報を探すといいでしょう。熱意があるのであれば、気になる会社に直接訪れてみるのもいいかもしれません。
わかやまライフに就職に関する支援団体についてもまとめてられているので、色々と調べてみてください。
また、繁忙期などの農業バイトなどは、求人サイトなどには掲載せず、カフェに張り紙をしたり、農家仲間に声掛けをしたりといった形で細々と求人しているような事が良くあります。1か所農業のバイトを経験すれば、数珠繋ぎ的に農家さんを紹介してもらえるケースもありますよ。
農家さんに「一生懸命働いてくれる人やな!」という印象をもってもらうためにも、一度引き受けた分の仕事はやり切るという事は意識したほうが良いと思いますが、農家さん側も人を雇いなれていないケースが多々あるので、時給などの条件や働ける日などについては、事前に話し合っておくことをオススメします。
新規就農などについてまとめた記事もあるので、気になる方はぜひご覧くださいね。
移住が決まったらすべきこと
各種手続き
網羅は出来ませんが、一例を記載しておきます。
引っ越し時にすること | 手続き先 |
---|---|
転出・転入届 | 役場 |
国民年金・国民健康保険の変更手続き | 役場 |
自動車・バイクの登録変更手続き | 役場 |
水道の手続き | 役場 |
(子供がいる場合)入学に関する手続き | 役場 |
電気・ガス・電話・インターネット等の手続き | 各事業者 |
郵便物の転送届 | 郵便局 |
運転免許の住所変更 | 警察署 |
ご近所挨拶
住まいや収入を得る見込みがたってくれば、いよいよ新生活スタートです。
まずは、住むことになった集落の区長さんに挨拶へ行きましょう。区長さんは集落のまとめ役で集落で行われる行事や決まり事について教えてくれます。
もし、ご近所さんに挨拶廻りに行くことを考えらているのであれば、班の方に挨拶をしておけば間違いないでしょう。班は、数世帯から構成されており、行事に取り組んだり、回覧板などを回す単位になっています。
こころがけ
色々考えなくちゃいけないこと多いんだなぁと思われた方もいるかもしれませんが、「これは意識しといたほうがいいですよ」とアドバイスさせていただくとすれば、2つだけです。
目が合ったら挨拶をしましょう
田舎では、あまり見ない人を見ると「あの人、誰や?」と不信に感じられる事がしばしばあります。挨拶は、そういった不信感をぬぐう手軽な手段です。「自分は怪しいものではありませんよ」という意思表示のためにも挨拶を心掛けるようにしましょう。
手を挙げたり、会釈する程度でも構いませんが、声を出して挨拶をすればより距離が近づき、会話などに発展することもありますよ。
文化を尊重しましょう
外から地域に移住してきた方からすると、「なんでこんな事を続けているんだろう」「こうすればもっと効率的じゃないか」と思うような事も時々あります。
しかし、移住して間もない時に、藪から棒に否定的な意見をするのは避けるべきです。あらゆる文化は、長い歴史や理由があって築かれたもので背景を知らずに軽々に否定するべきではありません。
意見をすること自体が悪いのではありません。むしろ、外からの目線で語られる意見も、これから町を維持していく上で大事なはずです。
良い関係・良い効果をつくっていくためにも、否定から入るのではなく「なんでなんですか?」という敬意と興味をもっていただきたいなと思います。
焦らず、楽しみながらゆっくりと地域に溶け込んでいってください!
この記事では、 てがきですの!様のイラスト素材を使用させていただきました。