生産量日本一「紀州備長炭」
日高川町の特産品の一つである紀州備長炭。一般家庭ではあまり馴染みがないかもしれませんが、日高川町産の紀州備長炭のほとんどは東京の料亭や焼き鳥屋さんなどで使われています。日高川町には専業の炭焼き職人が多く存在し、手作りの窯を使った伝統的な製法で備長炭を生産しています。最近は炭焼きを生業にする移住者も増えており、ひそかに活気づいてきている自慢の産業です。
和歌山県が育んだ良質な木材「紀州材」
面積のおよそ9割が山林に覆われた日高川町は、昔から林業で栄えてきました。過去には上流の龍神村から下流の御坊市にかけて、伝統の筏(いかだ)で材木や物資を運んでいた歴史もあります。現在も森林組合や民間の林業会社が、町内の山を守り、育てる仕事に従事しています。従業員の中には、未経験から研修などを経て林業の世界へ入った移住者も多く、山間部の移住推進にも大きな役割を果たしています。
山国の特権!「ジビエ・川魚」
山に囲まれた日高川町での農業は、畑や田んぼを荒らす鹿や猪との戦いでもあります。多くの農業者や猟師が捕獲に取り組んでおり、一部はジビエとして町内の産品販売所などでも販売されています。
また、日高川はアユ・アマゴなどの釣りの名所としても有名。「日高川漁業協同組合」では、稚魚の放流や養殖、加工品の製造・販売、釣り情報の発信など日高川のブランド化に力を入れています。
近所に猟師さんや釣り好きの人がいれば、ジビエのお肉や魚をおすそ分けしてもらえるかも。
和歌山という恵まれた環境で育まれた「農産物」
和歌山県は日照時間に恵まれた農業に向いた場所です。日高川町の農業は、旧川辺町での生産が特に盛んで、柑橘・ウスイエンドウ・ミニトマト・イチゴ・ウメなどが作られています。また山間部でも、サカキやセンリョウなどの特用林産物やシイタケが作られており、適材適所で様々な作物を作ることが出来ます。また、一口に、柑橘といってもその種類は様々。年に1回開催される「農業祭」では、農家さんが作った生産物が品評会として展示されます。どんな作物が作られているのかを見るいい機会なので足を運んでみては如何でしょうか?
情熱と地元愛「まつり」
日高川町には7つの神社があり、それぞれの神社のエリアごとにまつりが行われます。日高川町の人々は、とにかくまつりが大好き。まつりが近づくと、お囃子や舞の練習・神輿や屋台の仕立て・お酒や食べ物の手配などで各集落が忙しく活動を始めます。丹生神社で行われる通称「笑い祭」が全国的にも有名ですが、その他のまつりにもそれぞれ個性や歴史があり、地元の人々に愛されています。近年ではまつりの担い手も徐々に減少しており、移住者が重要な役どころを任されることも多くなってきました。「移住したらまつりに参加してみたい!」という人は、きっと歓迎されると思いますよ。